未利用資源×
地域緑化

ファッション×地域緑化

駒沢モアイファーム

「KOMAZAWA MOAI FARM」東急電鉄株式会社の駅リニューアルプロジェクト「Green Under Ground」と連携し、地域資源循環のコミュニティ形成を実施しました。

土と野菜では、駒沢モアイファームにて下記3つの実証実験を行いました。

肥料製造施設
(メタン発酵施設)の活用

メタン発酵施設

メタン発酵とは、私たちが生活する中で生まれる、有機的な廃業物や資源を再利用してエネルギーに生成する方法です。

例えば、畜産物のふん尿や、生ゴミ、建築廃材などの様々な有機性資源を、微生物の原料(えさ)にすることで、メタンガス(バイオガス)と消化液に分解することができます。

メタン発酵により作られたバイオガスは、電気、熱利用など様々なエネルギーとして利用でき、消化液は肥料として農地などに活用することができます。

メタン発酵は、畜産物や農産物の循環、地域循環を可能にするエネルギー活用といえます。

メタン発酵のしくみ

メタン発酵のしくみ
バイオガス
二酸化炭素
液肥が肥料へ

メタン発酵には、バイオガス発電機の稼働や硫化水素の問題など、多大な設備とメンテンナンス費用が必要となるため、気軽には取り入れられないという課題があります。

[フッ素フィルム式のメタン発酵槽]

メタン発酵装置の小型化を目指し取り組んだのが、フッ素フィルム式のメタン発酵槽の開発です。

耐久性において最強の樹脂であるフッ素フィルムを用いたバイオガス発行装置により、既存の発酵タンクよりも軽量化=基礎工事なしで、メンテナンスが劇的に緩和されました。

使用するフッ素フィルムもAGCのリサイクルフッ素フィルムです。

この肥料製造施設(メタン発酵施設)により、設置費用などの設備費用も下がり、地域ごとの設置が可能となります。

地域での設置が可能になれば、生ゴミ処理問題や、CO2 排出の削減、地域内でのエネルギ ー循環、農家の費用削減など、持続可能なエネルギーとして、様々な課題の解決にも繋げていけるのです。

[メタン発酵の消化液を固形肥料へ]

メタン発酵で分解された消化液は、肥料として土壌改良などのメリットも多く、とても優秀な肥料として認められていますが、肥料として使うには、液体を運ぶタンクや保管場所、使用する時期などの課題があります。

そのまま排水するにも、排水処理をするための設備が必要なこともメタン発酵への導入の課題となっています。

今回の実証実験では、この消化液(肥料)を、小規模農家や地域の人でも導入しやすくするため、廃棄石膏ボードと混合させる新技術により、固形化を目指します。

廃棄石膏ボードも年間大量に排出されていますが、今回の技術により廃棄が減るとともに、液肥の固形化が実現でき、農家さんへも還元できる循環が実現できます。

麻袋を活用した芝生の育成

麻袋の活用

天然繊維を循環へ

これまで輸入後は年間100万枚以上廃棄されていたコーヒー豆の麻袋(※一部は有効活用されていました。) 土と野菜は、麻=天然繊維という視点から、麻袋プランター(プラスチックプランターの代替品)、防草シート(プラスチックマルチシートの代替品)”>など、様々な活用方法を実施してきました。

麻袋での実証実験

これらの実証から、どれも土の力をかりて、分解が始まり、やがて土に還っていくことがわかりました。

さらに麻袋を有効活用した代替はできないかと模索しているなかで、土の代替として植物の育成もできないかと思い、芝生の育成を始めました。

麻袋での実証実験

リユース瓶(発泡ガラス)の活用

発泡ガラスで作る土壌改良

廃棄・埋め立てされているリサイクル不可能なガラスを高温で焼成して、微細な穴の開いた多孔質ガラスに加工していきます。

この多孔質ガラスは、土木資材、緑化資材、土壌改良剤、畜産用の脱臭装置や青果の栽培に使う培土として活用することができます。

ガラスの回収 循環

ガラスのリユース、リサイクルには、洗瓶してそのまま使うリユース瓶と、破砕して熱で溶かし、再度ガラス瓶を作るリサイクル瓶がありました。

リサイクル瓶は透明ガラスと茶色いガラスという制限があり、それ以外は埋め立てられてきました。その廃棄ガラスの土壌改良剤としての活用を始めます。

ガラス瓶をリユース